Tokyo Zombi

映画の感想を書きます。全米の週末ランキングもまとめてます。

HiGH&LOW THE MOVIE2/END OF SKY

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ユナイテッドシネマ豊洲の10scにて。大きなスクリーン(約400席)で10人足らず。数少ない観客のなかでの最前でした。しかたがないのでね、達磨一家の頭、日向くんのようにふんぞり返って見ました(足元がゆったりしてるのです)。

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※若干のネタバレはありますが本作に関してはあまり支障ないと思います。

これは…『3』へのつなぎってことですよね、完全に。話的に何も進んでいないというか、また新キャラが増えて同じことしてただけというか。全体的に断片的なシーンの繋ぎが多すぎて編集が雑っぽい。各陣営に見せ場があるのでしかたないかもですが、せっかく撮れた素材はバツグンなだけに、もう少しうまくまとめれば…と思いました。

冒頭はスモーキー(窪田正孝)不在のRUDE BOYSによるパルクールシーンからですが、このアクションを本人目線で映すというのは、超脳内麻薬バリバリの名作『ハードコア』っぽくていいですね。邦画でやろうと考えてしっかりと高水準でできるところはさすがだと思います。

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前半は琥珀さん(AKIRA)と九十九さん(青柳翔)という元ムゲン、そして雨宮兄弟(TAKAHIRO/登坂広臣)らによる、九龍グループを破滅させられるデータの入ったUSBの争奪戦がメインですが、これは『ダイ・ハード』とか『トリプルX』っぽくしたいと思ったのかな。

カーアクションに肉弾戦を絡ませたいのはわかるけど、カメラぶれすぎて観づらい!でもこれはスクリーンが大きすぎ&座ったのが前過すぎたかも…ごめん、琥珀さん!

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でもここでのカーチェイス&クラッシュは邦画ではなかなか観られない高いレベル。最後のシーンの合成はひどかったけど。そして合成してまで見せるべきほどの絵面でもないという。

実を言えばストーリー的にはまったくもってムダなシークエンス!琥珀さんがさっさと終わらせればよかったのにもったいぶるからあんなことに…。どうしてだよ、琥珀さん!(琥珀さんのやり方は間違ってるけど、ああしたいと思う気持ちは間違いじゃない)

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後半のヤマ場である乱闘バトルの観せかたがヘタになってる?いいと思ったのもマイティ・ウォーリアーズ乱入のとこくらいかなぁ。前回はバトルシーンがいちばん観てて楽しかったんだけど。

アクションに弾みをつける大見得&そこからのキレッキレな異種格闘戦が観たいのであって、棒立ちでのドラマとか、うらぁっ!とかいって殴りあうだけのシーンはもっと少なくていいです。その点、村山くん(山田裕貴)はほんとよかった。決めた、鬼邪高校推しになります!

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ダンステクを活かした源治(小林直己)のアクション(『ターミネーター2』のT-1000+『ロボコップ3』のオートモ)とか源龍海(高嶋政宏)の顔芸とか、明らかに狙いにいっているシーンも個人的には好きです。(画像は左がオートモ、右が源治です、念のため)

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こういうキャラ設定とか世界観の構築だけはあいかわらず満点すぎて、製作会議楽しそうだなぁとか、美術スタッフはやりがいあるだろうなぁとか、現場の活気は若手に希望を与えるだろうなぁとか想像しました。

日本映画界…というとなんか違う気もしますが、日本のエンタメ界でこの路線でバシバシ活躍してほしい一団だな、と素直に思いました。