Tokyo Zombi

映画の感想を書きます。全米の週末ランキングもまとめてます。

プラネタリウム

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あらすじ:霊媒師の美人姉妹がヨーロッパ巡業でパトロンに出会います。

ネタバレはありません。

フランス映画だったのかぁ。知らずに観ました。

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主演はナタリー・ポートマンですが、彼女は事象の傍観者であり、対応者に過ぎないところは観客側といえますね。妹ケイト(リリー=ローズ・デップ)と姉妹の信奉者コルベン(エマニュエル・サランジェ)が物語の主役だと感じましたね。

とあるシーンにて降霊術が表現そのままにセックスの暗喩になっていたり、未熟な姉妹が急速にあか抜けて躍進していく様が逆に怖くなっていきました。ホラーサスペンスかミステリーを想像していたので戸惑いつつも、絵面の美しさにとろーんとなって降霊術をうけるがごとく身を任せたのでした。

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科学考証の乏しい時代でも、姉妹を信じない人が大半とは思いますが、興行的に利と見るもの、個人的に夢見るもの、美しい女として見るものと、それぞれの関係性に揺らぎつつ「与えられた役割をこなすのみ」ということに女優の資質が表れているのかなぁと思うのでしたー。

これも鑑賞後に知ったことなのですが、彼女たちのモデルがいるのですね。19世紀の一大交霊ブームのきっかけとなったフォックス姉妹だそうです。でも映画の本筋は彼女たちのエピソードとは異なるので、あくまでモデルになっているのは「霊媒師の姉妹」という部分だけと言っても良さそうです。